私の好きなセザンヌの一枚

セザンヌ最晩年の一枚

これはセザンヌの最晩年の絵 (1904~06)で私の大好きな一枚。
勿論途中で放り出した絵だろうけど、セザンヌの世界観というか、物のとらえ方がとても如実に表れていて、一時ずっと自分の部屋の壁に貼って飽かずに眺めていた。
色は実物と大分違うだろうけど、目に映るものすべてを等価にとらえる感覚、物の形は一時的で偶然的なものだけど色彩はもっと上流にあるもの、ということを理解するのには何ら妨げにならない。 実際、セザンヌは単なる画家というよりも、神秘家の領域にいる存在で、そのことがピカソやマチスを代表とする後の時代の画家たちの精神的支柱になっている理由だと思う。